ブックタイトル鳴門塩田絵巻(サンプルページ)

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概要

鳴門塩田絵巻(サンプルページ)

62    凡  例一 絵巻の大きな原画と解説を見比べることを想定し、大きな原画からその解説を見る場合、原画の下にある(〇頁に解説掲載)を、逆に解説から元の大きな原画を見る場合、解説の先頭にある(〇頁に大きな原画掲載)を付したので、活用していただきたい。一 絵巻の原画の大きさは原画下に縦×横、単位は「㎝」として記した。また、絵巻は横に連なっており、少しでもその自由な雰囲気を味わっていただくため、画の境界線は記さなかった。一 絵巻の文はよく書かれているが、なかには理解しにくいものが含まれているため、「解説」において書き加えたり修正したりした。また、記載内容が異なる場合は、文の下に( )書きで解説者(小橋)の意見を書き加えた。なお、どうしても意味がわからない場合、横に線を付した。一 解説に掲載した写真一点ずつに撮影者の氏名を記載すべきであるが、紙面に余裕がなかったため省略させていただいた。関係者の皆様にお詫びを申し上げる。一 数字の表記は、「三二億一〇〇〇万二五〇〇」のように、「千」以下の単位を省略した。また、一万未満の場合、「三、五〇〇」のように千の単位に「、」を付けた。一 年月日の表記は、「明治四十三年(一九一〇)十二月二十五日」のように日本暦や月日には「十」を入れて表記し、必要に応じて西暦を( )書きで付け加えた。一 度量衡は原文どおりとした。なお、尺貫法の換算は次のとおりである。  (容量) 一石こく=一〇斗と=約一八〇㍑   一斗=一〇 しょう 升=一〇〇合ごう=約一八㍑  (重量) 一貫かん=一〇〇〇 もんめ 匁=三・七五㎏   一斤きん=一六〇匁=六〇〇㌘    (面積) 一 ちょう 町=一〇反たん=一〇〇畝せ=約九、九〇〇㎡ 一畝=三〇歩ぶ 一歩=一坪=約三・三㎡  (距離) 一里=三六 ちょう 町=約三・九三㎞ 一町=六〇間けん=三六〇尺 一尺=一〇寸=約三〇・三㎝一 『鳴門塩田絵巻』を構成する「入浜塩田絵巻、小こ日びよ和り仕事と子供」「せんごう釜絵巻」「流下式塩田絵巻」には、塩業特有の用語が使われており、用語の意味がわかりにくいものがあるので、次に用語の意味を記載する。また、「解説」にはこれらの用語にルビを付すように努めた。   鹹水(かんすい) 海水の塩分濃度が濃くなった塩水をいう。   藻垂れ(もんだれ) 鹹かん水すいより塩分濃度の薄い塩水。「もんだれ」は方言で、一般に「もたれ」という。「藻垂水」(もんだれ、もたれ)とも書く。   撒砂(さんしゃ) 入浜塩田の塩田(地盤)上に撒かれた砂をいう。 沼井(ぬい) 入浜塩田上にある濾こし器のことで、塩の結晶が付着した撒さん砂しゃを柄え振ぶりですくって沼ぬ井いの中に入れた(持もち浜はま作業)後、平らにならしよく踏み固めてから、浜溝の海水を担に桶ないに汲んで入れる。しばらくしてから(撒さん砂しゃに付着した塩の結晶が海水に溶けた後)、沼ぬ井いの下穴の栓を抜くと、鹹かん水すいが出てきて受壺にたまる。 方言で「沼ぬ井い台だい」といい、「入浜塩田絵巻」にも「沼ぬ井い台だい」と「沼ぬ井い」の二つの表記が出てくる。そこで、解説では「沼ぬ井い」に統一して表記した。   鹹水溜(かんすいだめ) 塩田で採とった鹹かん水すいを溜めておくもの。屋根は茅葺きで、その下に粘土製のプールがある。ふつう二棟あり一棟は六〇〇石入り。   鹹砂(かんしゃ) 塩の結晶が付着した撒さん砂しゃをいう。   骸砂(がいしゃ) 鹹かん砂しゃから塩の結晶を取り除いた(採さい鹹かん)後の砂をいう。   採鹹(さいかん) 鹹かん水すいを採とること。   煎熬(せんごう) 鹹かん水すいを煮つめて塩をつくること。